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第1回論述 解答例/解説【問題①】

時間の都合上、散発でいきます。

 

○【問題】 ペロポネソス戦争のころまでには、アテネでは民主制が確立する。現在の西欧諸国で一般的な民主制と比較して、アテネの民主制の特徴を80字程度で述べなさい。

○【解答例】現代の西欧のような間接民主制ではなく、市民が参加する民会で直接民主政が行われた。参政権は成年男子に限られ、女性は政治に参加できず、また奴隷制に立脚していた。

 

○【分析】問題のタイプ=特徴説明(比較対象が明確化された上で、特徴を述べる)

主題=アテネの民主制の特徴を述べる(80字程度)

条件=西欧諸国で一般的な民主制と比較する

→あくまでアテネの民主制の特徴説明に重点を置くことが求められている。

○【比較の軸】①直接か間接か ②参政権は成年男性市民のみに限定 ③奴隷制に立脚

④その他として、官職が抽選で選ばれていたことをあげることもできる。

○【ポイント/調整など】アテネは直接民主「政」と表記されます。間接民主制を代議制と言い換えてもいい。字数が減らせる。あくまでアテネの民主制の説明に重きを置くので、現代西欧の具体的説明は間接民主制だけにどどめた。その上で、参政権や奴隷を書くことで「比較していますよ」という姿勢をアピールしてみた。80字の中なので、①について西欧/アテネ ②について西欧/アテネ・・・という比較は難しい。なので、この問題については「西欧はこれ!以降すべてアテネ!!」という構成がそぐうと思います。

○【気づきとして】現代西欧の民主制は「人間の平等」が前提、アテネの民主制は「市民の平等」が前提。ここまで気づけたら、この論述問題にトライした価値がでると思います。現代社会を考えるときの視点につながるのではないかな。